【盞続皎】犏井地裁什和幎11月日刀決

刀決むメヌゞ 刀決曞資産皎

囜皎局に情報公開請求をし、衚題の刀決曞を入手しおみたした。

事案の抂芁

亡■以䞋「本件被盞続人」ずいう。の盞続人である原告ほか名は盞続皎の申告及び修正申告を行ったが、この際、原告が盞続により取埗した賃貞倉庫の修繕費甚に係る債務を、課皎䟡栌から控陀すべきであるず申告した。

これに察し、皎務眲長が、䞊蚘債務は控陀するこずができる債務に圓たらないずしお、盞続皎の曎正凊分及び䞊蚘曎正凊分に䌎う過少申告加算皎の賊課決定凊分をしたこずから、原告が、䞊蚘曎正凊分のうち修正申告における課皎䟡栌及び玍付すべき皎額を超える郚分、及び䞊蚘過少申告加算皎賊課決定凊分の取消しを求めた事案。

基本情報

・皎目盞続皎
・凊分行政庁犏井皎務眲長
・課皎幎床什和元幎
・提蚎裁刀所犏井地方裁刀所
・提蚎幎月日什和幎12月22日
・刀決日什和幎11月日
・結果認容

争点

本件債務が盞続皎法条項にいう確実ず認められるものに圓たるか。

刀決曞PDFデヌタ

・犏井地裁什和幎11月日刀決

刀決曞テキスト

※以䞋は生成AIでテキスト化したものです。

䞻   文

 犏井皎務眲長が、什和幎月日付けで原告に察しおした、被盞続人■の盞続に぀いおの原告の盞続皎に係る曎正凊分のうち、課皎䟡栌億䞇円、玍付すべき皎額䞇円を超える郚分及び同凊分に係る過少申告加算皎の賊課決定凊分を、いずれも取り消す。

 蚎蚟費甚は、被告の負担ずする。

事実及び理由

第 請求の趣旚
䞻文同旚
第 事案の抂芁等
 事案の抂芁
亡■以䞋「本件被盞続人」ずいう。の盞続人である原告ほか名は盞続皎の申告及び修正申告を行ったが、この際、原告が盞続により取埗した賃貞倉庫の修繕費甚に係る債務を、課皎䟡栌から控陀すべきであるず申告した。
これに察し、犏井皎務眲長が、䞊蚘債務は控陀するこずができる債務に圓たらないずしお、盞続皎の曎正凊分及び䞊蚘曎正凊分に䌎う過少申告加算皎の賊課決定凊分をしたこずから、原告が、䞊蚘曎正凊分のうち修正申告における課皎䟡栌及び玍付すべき皎額を超える郚分、及び䞊蚘過少申告加算皎賊課決定凊分の取消しを求めた事案が本件である。
 関係法什の定め
(1) 盞続皎法条項号は、盞続により取埗した財産に぀いお、課皎䟡栌に算入すべき䟡額は、圓該財産の䟡額から被盞続人の債務で盞続開始の際、珟に存するもののうち、圓該盞続により財産を取埗した者の負担に属する郚分の金額を控陀した金額による旚定めおいる。
(2) 盞続皎法条項は、同法条の芏定によりその金額を控陀すべき債務は、確実ず認められるものに限る旚定めおいる。
 前提事実顕著な事実か、圓事者間に争いがないか、埌掲の各蚌拠特に断らない限り枝番を含む。又は匁論の党趣旚により容易に認定できる事実
(1) 盞続の開始
本件被盞続人は、■に死亡した。同人の死亡による盞続以䞋「本件盞続」ずいう。に係る盞続人は、本件被盞続人の子である原告ほか名以䞋「本件盞続人ら」ずいう。であった。乙
(2) 本件建物に係る賃貞借契玄に぀いお
ア 別玙物件目録蚘茉の建物以䞋「本件建物」ずいう。は、倉庫・事務所ずしお、平成幎月日、亡■により新築された。その埌、■、同人の死亡により本件被盞続人がこれを盞続し、■、本件被盞続人の死亡により原告がこれを盞続した。乙
む 亡■は、本件建物に぀いお、■及び事務所の目的にのみ䜿甚するため、平成幎月日付けで■ず同幎月日から平成幎月日たで幎間を賃貞借期間ずする賃貞借契玄以䞋「本件賃貞借契玄」ずいう。を締結した。■は、䞊蚘賃貞借期間終了埌も契玄を曎新しながら、本件建物を継続しお䜿甚した。甲の、乙
なお、前蚘アの各盞続により、本件賃貞借契玄䞊の賃貞人の地䜍は、本件被盞続人、原告ぞず順次承継された。甲の
り ■は、平成幎月日付けで■に瀟名倉曎するずずもに、■に卞売事業を譲枡した。同事業譲枡に䌎っお、本件賃貞借契玄䞊の賃借人の地䜍は、■以䞋「本件賃借人」ずいう。に移転した。乙
(3) 本件建物の修繕工事に至る経緯
ア 本件賃借人は、賃借人の地䜍の移転前ず同様、本件建物を本件賃借人の、倉庫及び■ずしお䜿甚しおいた甲、甲、甲の、乙の。ずころ、本件建物の土間床の沈䞋に぀いお、建築コンサルタント䌚瀟に調査を䟝頌し、平成幎月日、同瀟から、地盀沈䞋により郚分的に沈䞋しおおり、土間床の梁に囲たれた郚分の䞭倮で最倧で匱沈䞋しおいる旚の調査報告を受けた。そこで、本件賃借人は、同幎月日、本件被盞続人に察し、本件建物の土間床が沈䞋しおいるこずを䌝え、修繕に぀いお盞談した。甲の、乙の
む 原告は、本件建物の土間床が沈䞋しおいる箇所を嵩䞊げする工事の芋積りを建蚭䌚瀟瀟に䟝頌し、■からは平成幎月日付けで、■以䞋「本件請負人」ずいう。からは同月日付けで芋積曞を取埗し甲、乙、本件請負人に発泚するこずずした匁論の党趣旚。
り 平成幎月日、原告は、本件賃借人及び本件請負人ずの間で打合せを行った。同打合せでは、修繕工事の具䜓的内容ずしお、床面の䞋に液を泚入しお床面を持ち䞊げるため、か所あたり日を芋蟌み、終了たでに日皋床を芁するこずが䌝えられ、本件賃借人からは飲料等のラックが日間䜿甚できなくなるこずは䜜業的に厳しいこず、倏堎等は厳しいこずが䌝えられた。乙の
゚ 同幎月日、本件請負人は、本件建物の床面に穎をあけお事前調査を行い甲、什和元幎月日付け芋積曞甲。以䞋「本件芋積曞」ずいう。を䜜成した乙の。
オ 本件被盞続人は、同月日付けで、本件請負人ずの間で本件建物の土間床の修繕工事に぀いお工期を同月日から同幎月日たで、請負代金を■円工事䟡栌■円、消費皎等■円ずする請負契玄を締結した甲。
その埌、本件賃借人から、月から月䞭旬たでは繁忙期により倉庫内の物量が増加するため、物流が少なくなる月に着工しおほしいずの意向を瀺されたこずから、本件被盞続人は、同幎月日付けで、本件請負人ずの間で、工期を同幎月日から同幎月日、請負代金を■円工事䟡栌■円、消費皎等■円に倉曎する泚文曞倉曎及び泚文請曞倉曎を取り亀わし、䞊蚘請負契玄を倉曎した甲、甲䞊びに甲の及び。以䞋、倉曎埌の請負契玄を「本件請負契玄」、本件請負契玄に基づく修繕工事を「本件修繕工事」、本件請負契玄に基づく請負代金債務を「本件債務」ずいう。。
カ 本件被盞続人死亡埌の同幎月末、本件請負人は、本件建物の暪にプラントを蚭眮しお本件修繕工事に着手した甲の。
同工事は、床面の各ブロックを嵩䞊げするために必芁ずしたコンクリヌトが芋積り時の想定量を䞊回ったため、床面積の半分皋床たで泚入したずころで予定しおいたコンクリヌト党量を泚入し終えた。本件請負人は原告に察し、未斜工の範囲をどうするか確認したずころ、工事を終了しおよいずの了解を埗たため、同幎月䞋旬、工事を終了した。乙
キ 同幎月日、原告は本件請負人に察し、本件請負契玄に基づく代金から振蟌手数料を控陀した■円を支払った甲。
(4) 本件建物の解䜓
本件建物は、その埌も土間床の未修繕郚分に぀き修繕されるこずがないたた、什和幎月日に取り壊しが完了し、同幎月日付けで滅倱登蚘がされた。乙、乙
(5) 本件蚎蚟に至る経緯
ア 什和幎月日、本件盞続人らは凊分行政庁に察し、本件盞続に係る盞続皎以䞋「本件盞続皎」ずいう。の申告曞を提出した。圓該申告曞には本件債務を含む債務額が債務控陀の額ずしお蚈䞊されおおり、本件債務を含む債務を控陀した埌の原告の課皎䟡栌は億䞇円、玍付すべき皎額は䞇円ずされおいた。乙
む 什和幎月日、本件盞続人らは、凊分行政庁に察し、本件盞続皎の修正申告曞を提出した。圓該修正申告曞においおも、本件債務を含む債務額が債務控陀の額ずしお蚘茉されおおり、本件債務を含む債務を控陀した埌の原告の課皎䟡栌は億䞇円、玍付すべき皎額は䞇円ずされおいた。乙
り 凊分行政庁は、原告に察し、本件債務は課皎䟡栌から控陀するこずができる債務には圓たらないずしお、同幎月日付けで課皎䟡栌を億䞇円、玍付すべき皎額を䞇円ずする曎正凊分以䞋「本件曎正凊分」ずいう。を行った。たた、凊分行政庁は、同日付で、原告に察し、玍付すべき過少申告加算皎を䞇円ずする過少申告加算皎の賊課決定凊分以䞋「本件賊課決定凊分」ずいう。を行った。争いなし
゚ 原告は、同幎月日付けで凊分行政庁に察し、再調査の請求を行った。凊分行政庁は同幎月日付けで圓該再調査の請求を棄华する決定をした。争いなし
オ 原告は、同幎月日、囜皎䞍服審刀所長に察し、審査請求を行った。囜皎䞍服審刀所長は什和幎月日付けで圓該審査請求をいずれも棄华する旚の裁決をした。甲、甲
カ 同幎月日、原告は、本件蚎蚟を提起した顕著な事実。
 争点
本件債務が盞続皎法条項にいう確実ず認められるものに圓たるか。
 圓事者の䞻匵
原告の䞻匵
本件債務は、以䞋の事情からするず、確実ず認められるものに圓たる。
(1) 修繕矩務が存圚したこず
本件建物は、平成幎に商品保管甚の甚途で建築され、前提事実む及びア蚘茉のずおり、建築以来䞀貫しおその甚途での䜿甚が継続されおいる。
たた、本件賃借人は、本件建物においお高さ数に達する棚・ラックを蚭眮しお甲、取り扱う倚数の商品の保管をしおいた。商品をラックに積んだり降ろしたりする䜜業及びこれを倉庫内で移動させる䜜業はフォヌクリフトで行われ、商品をトラックに積み蟌む際はフォヌクリフトから籠台車に移し替えおトラックぞ運搬されおいた甲。
前提事実アのずおり、本件建物の床は、土間床の梁に囲たれた郚分が䞭倮で玄䜎䞋しおいた。
このような沈䞋があるこずにより、ラックの䞊に眮かれおいる商品の転萜によっお商品の砎損、埓業員の生呜の危険がある。たた、フォヌクリフトによる商品の積み蟌み、積み䞋ろしに぀いおも、商品萜䞋による商品砎損、埓業員の生呜の危険に加え、床の傟きによるフォヌクリフト走行の困難性をもたらす。さらに、籠台車に぀いおも、床の傟きにより籠台車が勝手に自走しおしたうずか、商品運搬の困難性ずいった䞍郜合をもたらす。
床面の沈䞋はたさに本件建物の構造の範囲に係る問題であり、賃貞人に修繕矩務がある。本件被盞続人は、本件請負契玄を締結する前に自身の意思ずは関係なく、本件賃借人に察しお本件建物の修繕矩務を負っおいたのであり、本件債務はすでに発生しおいた修繕矩務の具䜓化のために修繕の請負契玄を締結したこずで発生したものである。
仮に請負契玄締結にたで至っおいなければ床面沈䞋の修繕矩務を履行しなければならないずいう盞続開始時の珟況を前提に、賃貞借契玄に基づく修繕矩務を控陀すべき債務ずするこずができおいたずいえる。
(2) 請負代金請求暩が発生しおいるこず
請負契玄においおは、合意によっお請負代金請求暩自䜓は発生する。
(3) 本件被盞続人が賃貞人ずしおの修繕矩務を履行し続けおきたこず
本件被盞続人は、これたで長幎の間、本件建物に぀いお倚数回確実に、高額なものを含む修繕矩務を履行しおきた。平成幎以降盞続開始時たでに限っおも、本件被盞続人はか所総額䞇円以䞊の負担をしお確実に修繕矩務を履行しおきた甲。
(4) 申告期限内の履行があるこず
確実ず認められるか吊かの刀断に圓たっおは盞続開始前埌を含めた客芳的な状況を螏める必芁がある。原告は、本件被盞続人が合意した工期のずおり前提事実オ及びカ、本件請負人に修繕工事を実斜させ、本件請負契玄に定められた請負代金を実際に支払った䞊で前提事実キ、盞続皎申告を枈たせおいる。なお、被告は、工事範囲が狭いたた終了したこずを指摘するが、これは、事前調査の範囲では発芋できなかった空掞が存圚したこずにより芋積りの範囲で準備した泚入液の材料が途䞭でなくなっおしたったこず、債務額に達したこずから工事ずしおは終了したものであり、できる限りの修繕措眮を斜し、合意されおいた金額は党額支払ったこずに違いはない。
(5) 工期の倉動は賃借人の芁望によるこず
本件修繕工事の圓初の工期は什和元幎月日から同幎月日であるずころ、同幎月日から同幎月日に倉曎されおいる。これは、前提事実オのずおり、修繕矩務の履行を請求しおいる本件賃借人からの繁忙期を避けたいずの芁望に応えたものである。倉曎ずなった事情の䞭に本件被盞続人の芁望での倉曎ずいう芁玠はない。
(6) 本件修繕工事に関し、履行の着手がされおいるこず
本件債務の党額が確実ず認められないものず刀断されおいるずころ、本件債務の䞭には、必須ずなる土間䞋の調査費が含たれおいるずころ甲・頁、前提事実゚のずおり、この土間䞋調査は本件被盞続人の死亡する前に実斜枈みである。すなわち、本件修繕工事においお想定されおいる工事の䞀郚は、本件被盞続人の死亡前に実行されおいる。
被告の䞻匵
債務が確実ず認められるものに該圓するには、圓該債務の存圚が確実であるずずもに、その履行が確実であるこずを芁する。本件債務は、以䞋のずおり、いずれも確実であるずは認められず、確実ず認められるものに圓たらない。
(1) 本件債務は請負契玄に基づく請負代金債務であるずころ、請負契玄は仕事完成が先履行であり、か぀、泚文者が仕事完成たではい぀でも解陀できるこず、たた、民法䞊請負契玄の請負代金請求暩が発生する時期に぀いおは、仕事完成時であるずの芋解があるこず、請負代金請求暩及び請負代金債務が各皎法においお原則ずしお仕事完成時に確定した債暩債務ずしお蚈䞊されるこずに照らし、仕事完成前の本件債務の発生や存圚に぀いお確実性があるずは認められない。
(2) 仮に本件請負契玄によっお本件債務が発生し、抜象的な債務ずしおは存圚するずしおも、以䞋の事実からすれば、本件盞続の開始時点においおその履行の確実性は認められない。
本件請負契玄においお、発泚者は必芁があるずきは工事を远加し、又は倉曎するこずができるずされおおり乙・条項、発泚者又は泚文者は、工事の远加又は倉曎があったずきや工期の倉曎があったずきなど特定の事由に該圓する堎合には、盞手方に察しお、その事由を明瀺しお必芁ず認められる請負代金額の倉曎を求めるこずができる旚定められおいる乙・条項。さらに、本件盞続開始日である■時点においおは、本件修繕工事はいただ着工もされおおらず、たた、本件請負契玄によれば本件盞続開始前埌に本件被盞続人及び盞続人である原告による解陀や工事内容の倉曎が可胜な状況にあった。
(3) 本件債務が本件盞続開始前に本件被盞続人においお既に発生しおいた本件賃貞借契玄に基づく修繕矩務を具䜓化したものず捉えるならば、修繕矩務自䜓が存圚しおいたこずは吊定しがたい。しかしながら、次のずおり、その履行の確実性があるずは認められない。
ア 本件修繕工事は完成しないたた終了しおいるずころ、本件修繕工事は特殊な工事であり、本件請負人ずしお、圓初から䞍安を抱いおいたこずを螏たえるず、そもそも本件請負契玄によっお本件建物の床面を持ち䞊げるこずが確実であったずは認められない。
む 本件賃借人は、土間床の沈䞋が修繕されなければ本件建物を事業のために䜿甚するこずができない状態であったわけではなく、本件被盞続人に土間床の沈䞋を盞談した際にも、賃貞人の責任においお修繕すべきものか吊かの刀断を賃貞人偎に委ねたずころ、本件被盞続人は本件請負人ずの間で本件請負契玄を締結し、賃貞人偎の費甚負担においお本件修繕工事を行うこずずしたのであるから、少なくずも本件盞続の開始時点においお、本件賃借人が本件被盞続人に察しお土間床の沈䞋を修繕する矩務を匷制的に履行させる意思たで有しおいたずは認められない。
たた、本件賃借人は、本件修繕工事埌も玄半分の土間床が嵩䞊げされず、沈䞋したたた、ひび割れも生じたたたの状態で、本件建物が解䜓されるたでの玄幎間にわたっお、本件建物の䜿甚収益を継続しおいたこずも、䞊蚘のような本件賃借人の意思を裏付ける。
第 圓裁刀所の刀断
 盞続皎における債務控陀の趣旚
盞続皎法条項号が被盞続人の負う債務の額を取埗財産の䟡額から控陀するこずを認める趣旚は、盞続された債務の匁枈に芁する資金を課皎察象倖ずしお盞続人に留保させるためである。このような債務控陀の趣旚からすれば、盞続開始時点においお債務が存圚するか吊かが䞍確実な堎合や、債務が存圚するずしおも、履行されるか吊かが䞍確実な堎合は、盞続人に匁枈資金を留保する必芁があるずはいえない。そうするず、債務が確実ず認められるものずいうためには、債務の存圚が確実であるずずもにその履行が確実であるこずを芁し、たた、これらが確実であるかを刀断するにあたっおは、圓該債務の圢匏のみならず、圓該債務が生じるに至った経緯等に぀いおも考慮すべきである。
 賃貞目的物の修繕矩務ずの関係性
本件債務は、請負契玄に基づく請負代金債務であるずころ、請負代金債務は請負契玄締結時に発生するず解される。
もっずも、本件請負契玄に係る工事が完了したのは、什和元幎月䞋旬頃であり甲、甲の、本件盞続の開始時点においおは、いただ工事は完成しおいないのであるから、同時点を基準ずする限り、請負人が代金請求するこずはできない。たた、請負契玄は工事が完成するたで泚文者による解陀が可胜であるずころ、本件盞続時においおは、本件修繕工事はいただ着工にも至っおいなかったので、あるから、本件債務を圢匏的に芋るず、債務の存圚及び履行に぀き確実ずはいえないようにも思われる。
しかしながら、前提事実アないしオのずおり、本件請負契玄は、本件賃借人から土間床の䜎䞋があるずの盞談があったこずを螏たえ、床面を持ち䞊げるための工事ずしお締結されたものであるから、賃貞目的物である本件建物の修繕を目的ずしおいたず認められる。そうするず、本件債務が確実ず認められるものに該圓するか吊かを怜蚎するに圓たっおは、本件債務自䜓の性質のみならず、その前提ずなる土間床の修繕矩務の存吊やその履行の確実性に係る事情に぀いおも考慮するべきである。
 本件債務の存吊及び履行の確実性に぀いお
(1) 本件建物の状況及び被盞続人の修繕矩務
ア 前提事実む及びアのずおり、本件建物は、■及び事務所の目的にのみ䜿甚するものずされ、本件賃借人は、飲料品等を保管する倉庫ずしお䜿甚しおいた。
本件建物の床面は、前提事実アの事前調査段階では匱の沈䞋が甲の、■による芋積りにおいおは平均の沈䞋がある甲あるず指摘され、本件賃借人は、フォヌクリフトを䜿甚する際には前埌巊右の傟きによる商品萜䞋のリスクや品ぞろえ䜜業䞭のかご台車が自走しだすこずによるリスク、ラック䞊の商品萜䞋や倒壊のリスクを感じおいた甲の。
む 賃貞目的物の修繕矩務は、賃貞人が賃借人に察しお負う目的物を䜿甚収益させる矩務から生じるものであるから、目的物に぀き契玄によっお定められた䜿甚収益ができない堎合には、修繕矩務があるずいうべきである。
前蚘アのような本件建物の状況からするず、■ずしおの䜿甚それ自䜓は可胜であっおも、■ずしおの䜿甚に必芁なフォヌクリフトの走行䞊のリスクや商品保管䞊のリスクが生じおおり、安党な䜿甚収益に支障を来す状態になっおいたず認められる。なお、本件賃貞借契玄においお通垞の䜿甚により生じる損耗は本件賃借人の負担ずする旚定められおいるが甲の・条②、前蚘アの床面の状況は地盀沈䞋を原因ずするものであるから通垞の䜿甚によっお生じた損耗には圓たらない甲、乙の参照。そうするず、本件被盞続人は本件請負契玄締結圓時本件建物の土間床に係る修繕矩務を負っおいたずいうべきである。
(2) 本件請負契玄締結及び本件修繕工事の経緯
ア 賃貞人である本件被盞続人が本件建物の修繕に向けた行動をずったのは、平成幎月日に本件賃借人から修繕に぀いお盞談を受けたこずが発端である甲、甲の、乙の。本件賃借人ずしおは、前蚘のような本件建物の状況を螏たえ、経幎劣化ではなく賃貞人の修繕矩務の範囲内にあるず考えお盞談に行ったずころ甲、甲の、乙の、賃貞人偎においおも同様に賃貞人の修繕矩務の範囲内であるずの認識を有しおいたのであるから乙の、同盞談時点で賃貞借契玄の契玄圓事者間においおは、本件建物の修繕は、賃貞人の修繕矩務の範囲内にあるものずしお本件被盞続人が修繕を行うこずで方針が䞀臎したず考えられ、䞊蚘盞談をもっお、実質的には、賃貞人は賃借人から修繕矩務を履行するよう求められたずいうべきである。
む そしお、本件被盞続人は、本件賃借人からの前蚘ア蚘茉の盞談を受け、平成幎月䞊旬には通の嵩䞊げ工事の芋積りを取埗し前蚘前提事実む、本件請負人及び本件賃借人ずの打合せを行い同り、本件請負人に本件建物の事前調査を䟝頌同゚した䞊、什和元幎月日、同月日から同幎月日たでを工期ずした圓初の請負契玄締結に至ったものであり同オ、本件被盞続人の負う修繕矩務の履行に向けお具䜓的に工事内容を確定させ、同幎月には本件請負人においお工事に着工できる状況にあったずいえる。
実際には、前蚘の工期どおりに斜工されおおらず、本件修繕工事は、什和元幎月䞋旬から月に斜工されおいるずころ甲、甲の、甲の、斜工時期が圓初の同幎月日から同幎月日の予定から倉曎ずなったのは、前提事実オのずおり、本件賃借人から月から月䞭旬たでは繁忙期により倉庫内の物量が増加するため、物流が少なくなる月に着工しおほしいずの意向を瀺されたためである。
すなわち、本件賃借人の䞊蚘芁望がなければ、本件請負人による本件建物の修繕工事は、圓初の請負契玄で合意されたずおり本件盞続開始目前である什和元幎月末たでに斜工を終えおいたず考えられる。
り たた、賃貞人である本件被盞続人は、本件修繕工事以前も賃借人からの耇数回の修繕芁望に察しお履行しおきおいた甲のであり、かかるこれたでの実瞟や、本件被盞続人が生前原告にも盞談の䞊で本件修繕工事を行うこずを決めおいるこず乙の、珟に本件盞続埌も倉曎埌の工期で本件修繕工事が斜工されおいるこず前蚘前提事実カ、を螏たえるず、盞続開始時点においお、被告が前蚘第・被告の䞻匵で䞻匵するような、本件被盞続人や原告によっお本件請負契玄が泚文者解陀される事態が生じるこずは考えがたく、本件修繕工事が履行されるこずは確実であるずいえる。
゚ 以䞊述べたずころによれば、本件修繕工事が履行されるこずは、本件盞続開始時点で確実であったず認められる。
(3) 被告の䞻匵に぀いお
被告は、本件盞続開始時点においお修繕矩務の履行ないし本件債務の履行が確実でないずしお次のずおり䞻匵するが、いずれも採甚できない。
ア 被告は、本件修繕工事が完成しないたた終了しおいるこずを螏たえるず、本件請負契玄によっお本件修繕工事の完成が確実であったずは認められないず䞻匵する。
しかし、本件修繕工事は、床面を持ち䞊げるために、膚匵コンクリヌトを泚入する工事であり、本件修繕工事の芋積曞は泚入材料費に぀き数量に単䟡を乗じお算出しおいる甲。そうするず、本件修繕工事は、床面すべおが持ち䞊がらずずも、予定した材料をすべお泚入するこずによっお党工皋を終了したものであり、仕事が完成したず評䟡すべきである。床面が完党に持ち䞊がらなかったこずに぀いお、远加工事契玄を締結する等しお察応するこずはあるずしおも、本件修繕工事が未完成であるず評䟡されるものではない。
被告の䞻匵は、仕事が完成しおいないこずを前提ずするものであり、採甚できない。
む 被告は、本件賃借人が土間床の沈䞋が修繕されなければ本件建物を事業のために䜿甚するこずができない状態にあったわけではなく、珟に商品を保管できおいたこずをもっお契玄によっお定められた甚法に埓い䜿甚収益できおおり、本件被盞続人に沈䞋に぀いお盞談した際にも、本件被盞続人の責任においお修繕すべきものか吊かの刀断を賃貞人偎に委ねたこず、土間床の沈䞋が完党に修繕されなかったにもかかわらず䜿甚収益を継続しおいたこずを指摘し、本件賃借人は、本件修繕工事に぀いお本件被盞続人ないし原告による任意の履行を期埅しおいたにすぎず、本件賃借人が本件被盞続人に察しお、土間床の沈䞋を修繕する矩務を匷制的に履行させる意思たで有しおいたずは認められないず䞻匵する。
しかし、仮に、修繕されなければ本件建物を事業のために䜿甚するこずができない状態にあったわけでなくおも、安党な䜿甚収益に支障を来しおおり、修繕の必芁があったこずは前蚘アで刀瀺したずおりである。
確かに、本件賃借人は本件被盞続人や原告に匷く修繕矩務の履行を求めおおらず、少なくずも本件修繕工事が着工するたでは本件建物を䜿甚しお修繕の緊急性が高かったずたでは認められない。しかし、そのような事情があったずしおも、いったん本件被盞続人においお修繕をするこずが合意され、修繕に係る請負契玄が締結されたにもかかわらず、本件賃借人においお修繕の芁求を撀回したり、本件被盞続人による修繕工事の䞍履行を容認したりするずは考えがたい。
たた、本件修繕工事は予定しおいた床面積の半分皋床で予定しおいたコンクリヌトが尜きたこずで終了し、それ以䞊の修繕は行われず前提事実、本件賃借人は、床面が完党に修繕されなかったにもかかわらず、遅くずも本件建物が解䜓されるたでは䜿甚収益を継続しおいたものである。しかし、本件賃借人は、本件修繕工事が完了した埌も、原告に察し、さらなる修繕を求めおいたのであっお、远加工事を行わなかったのは、原告においお、本件請負人から远加工事をしおも芁望どおり床が持ち䞊がるか分からないずの説明を受け、発泚しないこずを決めた乙にすぎない。
したがっお、本件賃借人による修繕の芁求が必ずしも匷いものずは蚀えなかったこずや、事埌的にさらなる修繕が行われなかったにもかかわらず、本件賃借人が䜿甚収益を継続したこずをもっお、本件修繕工事に぀いお本件賃借人が賃貞人偎の任意の履行を求めおいたにすぎないずか、履行が䞍確実だずいうこずはできない。
䞊蚘の被告の䞻匵も採甚できない。
(4) 小括
以䞊によれば、盞続開始時点においお修繕矩務の履行は確実であったず認められ、これが具䜓化した本件債務もたたその履行が確実であったず認められる。
 結論
したがっお、本件債務は債務の存圚及びその履行がいずれも確実であるず認められる。そうするず、本件凊分は、本来控陀が認められる債務に぀いお控陀できないこずを前提になされたものであるから違法である。たた、本件賊課決定凊分は、本件曎正凊分が適法であるこずを前提に、申告された本件盞続皎の課皎䟡栌及び玍付すべき皎額が過少であるずしお囜皎通則法条項項に基づきされたものであるから、本件曎正凊分が違法である以䞊、本件賊課決定凊分もたた違法である。
よっお䞻文のずおり刀決する。
犏井地方裁刀所民事郚
裁刀長裁刀官 加藀 靖
裁刀官 森 沙恵子
裁刀官 田䞭 宏明
別玙省略