【法人税】水戸地裁令和4年4月8日判決

判決イメージ 判決書(法人税)

国税局に情報公開請求をし、表題の判決書を入手してみました。

事案の概要

税務署長が、解体事業等を営む株式会社である原告に対して、法人税及び消費税の確定申告において、建物の解体事業により発生した有価物を売却した代金及び原告が取引業者から請け負った工事の代金の一部を益金ないし課税資産の譲渡等の対価として算入しなかったことなどを理由に、青色申告承認を取り消す処分並びに法人税及び消費税の更正処分等の各処分をしたところ、原告が、当該有価物は施主に帰属しているからその売却代金は原告に帰属していない、税務署長が指摘した工事代金は過剰入金であったために返金したなどと主張して、被告に対し、青色申告承認取消処分の取消し並びに法人税及び消費税の更正処分等の各処分の全部又は一部の取消しを求めた事案。

基本情報

・税目:法人税
・処分行政庁:太田税務署長
・課税年度:平成22年10月1日~平成27年9月30日
・提訴裁判所:水戸地方裁判所
・提訴年月日:平成30年4月18日
・判決日:令和4年4月8日
・結果:棄却

争点

・本件各売却代金額は、原告に帰属し、本件各事業年度の益金の額に算入されるか否か、また、本件各課税期間の課税資産の譲渡等の対価の額に含まれるか否か
・本件各金員は、平成24年9月期の益金の額に算入されるか否か、また、平成24年9月課税期間の課税資産の譲渡等の対価の額に含まれるか否か
・本件各売却代金額及び本件各金員を益金の額に算入しなかったこと、また、本件各売却代金額及び本件各金員を課税資産の譲渡等の対価の額に含めなかったことについて、通則法68条1項に規定する隠蔽又は仮装の行為があったか否か
・平成23年9月期において、法人税法127条1項3号に規定する青色申告の承認の取消事由があるか否か

判決書データ

水戸地裁令和4年4月8日判決