【令和6年7月1日現在】訴訟になっている課税事件

裁判所 課税関係訴訟事件一覧表

令和6年7月1日現在、どのような課税事件が訴訟になっているのか確認すべく、国税庁に行政文書の開示請求をして資料を取り寄せてみました。

新規発生事件

名古屋地裁(民事第9部)

【税目】国賠
【被告】国
【概要】
原告が納付した本件相続税について国が保持することが不当利得に当たるか否か。(本人訴訟)(請求額:1,224,800円 仮執行宣言請求あり)。
【年分】28
【処分部署】税務署
【提訴日】令和6年5月15日
【裁決事例集搭載】搭載なし
【裁決要旨】なし

金沢地裁

【税目】所得税
【被告】国(小松税務署長)
【概要】
通院に際して支払ったガソリン代等は、所得税法第73条第2項に規定する控除対象の医療費に該当するか否か。
【年分】30~2
【処分部署】税務署
【提訴日】令和6年5月8日
【裁決事例集搭載】裁決事例集No.133
【裁決要旨】

東京地裁(民事第3部)

【税目】相続税
【被告】国(鎌倉税務署長)
【概要】
(1) 被相続人の死亡により配偶者が取得した米国遺族年金を受給する権利(本件受給権)は、相続税法3条1項6号に規定するみなし相続財産に該当し、相続税が課税されるか否か。
(2) 本件受給権の価額を相続税法24条1項3号の規定の準用により評価するに当たり、本件受給権及び本件実効金利を用いて評価できるか否か。
【年分】1
【処分部署】税務署
【提訴日】令和6年5月28日
【裁決事例集搭載】搭載なし
【裁決要旨】

東京地裁(民事第2部)

【税目】所得税(源泉)
【被告】国(江東東税務署長事務承継者江戸川北税務署長)
【概要】
相手側代表者が、相手側名義の預金口座から出金した現金を相手側代表者名義の先物取引口座に入金したことは、所得税法第28条第1項に規定する給与等の支払に該当するか否か。
【年分】H30.1~R2.12
【処分部署】税務署
【提訴日】令和6年5月31日
【裁決事例集】搭載なし
【裁決要旨】

判決のあった事件

仙台高裁

【税目】法人税
【被告】国(仙台北税務署長事務承継者仙台中税務署長)
【概要】
消費税
外注費の過大計上、横領損失計上漏れ及び損害賠償請求権計上漏れに対する更正処分及び重加算税賦課の適否
【年分】24/9~29/9
【処分部署】税務署
【判決日】令和6年6月4日
【結果】全勝(国側が逆転勝訴)

福岡地裁(第1民事部)

【税目】消費税
【被告】国(久留米税務署長)
【概要】
本件消費税更正等各処分の適法性
① 消費税法施行規則5条の合憲性及び違法性
② 本件送付取引が本邦からの輸出として行われる資産の譲渡(消費税法7条1項1号)に該当するか否か
③ 本件各処分の前提となる税務調査手続に本件各処分を取り消すべき違法があるか否か
④ 本件各処分に係る理由附記が違法であるか否か
【年分】29/3~1/6
【処分部署】税務署
【判決日】令和6年6月5日
【結果】棄却

東京高裁(第1民事部)

【税目】消費税
【被告】国(麹町税務署長)
【概要】
(1) 消費税法46条の2第1項において、一定の法人がいわゆる電子申告の方法により消費税の確定申告書を行うとされていることは、憲法29条2項に違反するか。
(2) 消費税法の解釈上、消費税等の金額の還付を求める申告は、いわゆる電子申告の方法により行う必要があるか。
【年分】4/3
【処分部署】税務署
【判決日】令和6年6月26日
【結果】棄却

岐阜地裁

【税目】相続税
【被告】国(岐阜南税務署長)
【概要】
原告が納付した本件相続税の一部について国が保持することが不当利得に当たるか否か。
(本人訴訟)(請求額:657,550円、仮執行宣言請求なし)
【年分】4
【処分部署】税務署
【判決日】令和6年6月26日
【結果】棄却

参考

一覧表の「原告等」及び「事件番号」は、個人の氏名については特定の個人を識別することができる情報に該当すること、法人の名称については法人の権利、競争上の地位その他正当な利益を害するおそれがあるという理由で不開示となっています。
なお、下記の記事では「課税関係訴訟事件一覧表(令和4年4月1日現在)」から集計した第一審の提訴裁判所と各審級(第一審・控訴審・上告審)の終局までの日数を取り上げております。
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また、訴訟になっている事件の資料を裁判所で閲覧したい場合は、以下の記事を参考にしてください。
訴訟になっている課税事件資料の閲覧方法について(東京地裁の場合)
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