【令和6年8月1日現在】訴訟になっている課税事件

裁判所 開示請求

令和6年8月1日現在、どのような課税事件が訴訟になっているのか確認すべく、国税庁に行政文書の開示請求をして資料を取り寄せてみました。

新規発生事件

宇都宮地裁

【税目】法人税
【被告】国(氏家税務署長)
【概要】
バス運行委託契約による収入の益金算入時期及び同収入が消費税の課税売上に該当するか否か。
【年分】28
【処分部署】税務署
【提訴日】令和6年6月6日
【裁決事例集搭載】搭載なし
【裁決要旨】

東京地裁(民事第51部)

【税目】消費税
【被告】国(浦和税務署長)
【概要】
取引先からの郵便切手等の立替購入等に際しての支払い及び受領した代金相当額は課税取引に該当するか否か。
【年分】R1/5~R3/5
【処分部署】税務署
【提訴日】令和6年7月11日
【裁決事例集搭載】なし
【裁決要旨】なし

東京地裁(民事第3部)

【税目】所得税
【被告】国(渋谷税務署長)
【概要】
(1) 香港法人からの配当は、平成30年分及び令和元年分の収入すべき金額に該当するか否か。
(2) 相手側は、租税特別措置法40条の4第1項の居住者に該当し、平成30年分及び令和2年分において、雑所得に該当する収入があるか否か(外国子会社合算税制の適用の可否)。
(3) 外国子会社合算税制の適用がある場合、香港法人に係る基準所得金額の計算上、損益計算書にImpairment Lossとして計上された金額は、香港法人29年12月期の損金の額に算入されるか否か。
(4) 外国子会社合算税制の適用がある場合、香港法人に係る基準所得金額の計算上、訴外法人から配当の支払いを一部留保された金額等は、香港法人元年12月期の益金の額に算入されるか否か。
【年分】H30~R2
【処分部署】税務署
【提訴日】令和6年5月23日
【裁決事例集搭載】搭載なし
【裁決要旨】

判決のあった事件

最高裁(第一小法廷)

【税目】法人
【被告】国(神奈川税務署長)
【概要】
英領バミューダ諸島に所在する原告の特定外国子会社等の収入保険料のうち、メキシコ合衆国に所在する原告と特殊の関係のある法人が現地の保険会社との間で締結した生命保険を元受保険とする再保険契約に係る収入は、関連者以外の者が有する資産又は関連者以外の者が負う損害賠償責任を保険の目的とする保険に係る収入保険料に該当し、非関連者基準を満たすか否か。
【年分】29/3
【処分部署】調査部
【判決日】令和6年7月18日
【結果】棄却

東京高裁(第5民事部)

【税目】消費税
【被告】国(新宿税務署長)
【概要】
1 消費税法が憲法14条、25条、29条及び31条に違反するか否か。
2 消費税法が憲法に違反していることを理由に、更正の請求の手続によらず、納付した消費税額の返還を求めることができるか否か。
【年分】4
【処分部署】税務署
【判決日】令和6年7月11日
【結果】棄却

大阪高裁(第1民事部)

【税目】法人税
【被告】国(明石税務署長)
【概要】
1 確定申告書に還付請求をする意思を示した場合、還付請求書の提出が期限後となったとしても、法人税法80条による還付が認められるか否か。
2 還付請求書の提出が提出期限後となったことについて、「真にやむを得ない理由」があるか否か。
【年分】3/6
【処分部署】税務署
【判決日】令和6年7月30日
【結果】棄却

青森地裁

【税目】法人税
【被告】国(黒石税務署長)
【概要】
1 本件看護等専門学校事業は収益事業に該当するか否か
2 特例民法法人から一般財団法人への移行後において、非営利型法人に該当するか否か
【年分】23/12、27/12~30/12
【処分部署】税務署
【判決日】令和6年7月19日
【結果】棄却

東京地裁(民事第51部)

【税目】消費税
【被告】国(大宮税務署長)
【概要】
一部の課税仕入れに係る消費税額について、仕入税額控除が適用されるか否か。
①総勘定元帳は、消費税法第30条第8項が規定される記載事項を備えたものであるか否か
②法定帳簿書類の保存がない場合、仕入れが実際に行われたことを理由として、仕入税額控除が適用されるか否か。
【年分】30/10~1/11
【処分部署】税務署
【判決日】令和6年7月11日
【結果】棄却

名古屋地裁(民事第9部)

【税目】消費税
【被告】国(熱田税務署長)
【概要】
本件工賃は、消費税法30条1項に規定する課税仕入れに係る支払い対価に該当するか否か
【年分】26/3~29/3
【処分部署】税務署
【判決日】令和6年7月18日
【結果】棄却

福岡地裁(第1民事部)

【税目】所得税
【被告】国(久留米税務署長)
【概要】
①事業所得の推計方法の合理性(推計事案)(消費税)
②調査終了の際の手続の違法性
③決定処分は理由附記不備か否か
【年分】26~30
【処分部署】税務署
【判決日】令和6年7月17日
【結果】一部敗訴

参考

一覧表の「原告等」及び「事件番号」は、個人の氏名については特定の個人を識別することができる情報に該当すること、法人の名称については法人の権利、競争上の地位その他正当な利益を害するおそれがあるという理由で不開示となっています。
なお、下記の記事では「課税関係訴訟事件一覧表(令和4年4月1日現在)」から集計した第一審の提訴裁判所と各審級(第一審・控訴審・上告審)の終局までの日数を取り上げております。
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また、訴訟になっている事件の資料を裁判所で閲覧したい場合は、以下の記事を参考にしてください。
訴訟になっている課税事件資料の閲覧方法について(東京地裁の場合)
現在訴訟になっている課税事件で当事者の主張内容を確認したいものがあったため、裁判所(東京地裁)で事件記録を閲覧してきました。今回は、東京地裁における記録の閲覧手順についてまとめてみました。 手順 裁判所のHPには、「民事事件記録の閲覧・謄写...