【所得税】大阪高裁令和3年10月7日判決

判決イメージ 判決書(所得税)

国税局に情報公開請求をし、表題の判決書を入手してみました。

事案の概要

原告は、平成24年に伯父から本件土地の贈与を受け、本件土地の価額の合計額を課税価格とする本件贈与税を納付した上で、本件土地を賃貸して賃料収入を得ていた。そして、原告は、本件土地の賃貸による不動産所得の金額の計算上、本件贈与税の額を必要経費に算入することなく、税務署長に対し、納付すべき税額を算出した平成25年分の所得税等の確定申告書を提出した。その後、原告は、本件贈与税の額は平成25年分の本件土地の賃貸による不動産所得の金額の計算上、必要経費に算入すべき金額に該当するとして、平成25年分の所得税等の更正の請求をしたところ、税務署長から、同更正の請求について、更正をすべき理由がない旨の通知処分を受けた。

本件は、原告が、本件通知処分は、①本件贈与税が本件土地の賃貸による不動産所得の必要経費に該当するにもかかわらずされたものであり、また、②行政手続法8条1項に定める理由を示すことなくされたものであって、違法であるなどと主張して、被告に対し、本件通知処分の取消しを求めた事案。

基本情報

・税目:所得税
・処分行政庁:浪速税務署長
・課税年度:平成25年
・提訴裁判所:大阪高等裁判所
・提訴年月日:令和3年3月18日
・判決日:令和3年10月7日
・結果:棄却

争点

・本件贈与税の額が、平成25年分の本件土地の賃貸による不動産所得の金額の計算上、必要経費に算入すべき金額に該当しないといえるか否か
・本件通知処分は、原告に対し、行政手続法8条1項に定める理由を示してされたものであるか否か

判決書データ

大阪高裁令和3年10月7日判決

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