税務署が行う税務調査で手ごわいと感じる調査官の特徴とは?

税務調査

税務調査に来る調査官は、入社直後の新人から定年間際のベテランまでいますが、どういう調査官が来たら手強いのか、元国税調査官である税理士が考えてみました。

入社4~5年目くらいの調査官

私が個人的に手強いと考える調査官は、入社4~5年目くらいの調査官です。なぜかというと、仕事も一通り覚えて自分で全てこなせるというのもありますが、調査に対するモチベーションが高い人が多いというのもあります。

大卒で入社した職員の場合、だいたい入社4~5年目あたりになると、今までは同期と横並びであったものが、財務省や国税庁、国税局といった上級官庁に異動になる人がでてきて、差がつきはじめます。国税の組織の中で出世したいのであれば、若いうちから上級官庁に行って勤務する必要がありますが、そもそも上級官庁に異動するためには、何らかのアピールポイントを持って幹部に推薦してもらう必要があります。

調査で多額の不正所得を見つければ、幹部に上級官庁へ推薦してもらえる可能性も高くなるということもあり、入社4~5年目くらいの調査官は調査に対するモチベーションが高い人が多いです。

また、大卒程度で入社する場合、入社して3年後に7か月にも及ぶ長期研修があるのですが、それによって最新の税法に関する専門的の知識を身に着けており、経験・モチベーションだけでなく知識もあります。

職員の経歴は10年職歴で調べることが可能

そもそも調査官の経歴はどのように調べればよいのかですが、税経という出版社が「〇〇国税局・管内税務署 10年職歴」という本を出版しています(ちなみに、この本は各国税局単位で出版されており、一番掲載数が多いのは東京国税局もので値段は6,600円です)。税務調査を受ける際に、調査に来る職員の氏名と所属先が告げられますが、10年職歴で調査に来る職員を探すことで経歴を調べることが可能です。